起請文之事

一 今度 公義之御奉公、竝嶋中朝鮮下知之儀被　仰付候。拙子若輩之故、しいてしんしゃく申上候得共、前々よりおちおや御奉公仕候ハヽ、きに條其分に下知申候と、さぬき守·左京助兩人を以、たひたひ被仰下候得共、かたくしんしゃく申上候得は、御ふくろさまちきに御出被成、仰こうむり候間、忝のあまり御うけ仕候。これよりのち隨分御ために罷成候。御奉公少も別儀ニ存ましく候。
一 殿樣も御心中に、おほし免し之儀御座候時ハ、御つゝミなく被仰聞候ハヽ、拙子身上無調法之儀も、御いけんをうけ御奉公可申上候。拙子も心中に存より候事共、少もつゝみ不申、御ひろう可申上候間、無別儀きこしめし分られ候て可被下候。
一 拙子身上ニおいて、さゝへ申入候ハヽ、たれたれと申共、御つゝみなく御しらせ候て、可被下候者也。
　　右之旨、いつはりにおいてハ、日本國大小之神々、別而當嶋うち神、八滿大菩之御はつをかうむり可申候。仍起請文如件。
　　元和三年四月十六日

御內
柳川玄蕃頭(血判)

　　宗對馬守樣
　　　　宗　讚岐守殿
　　　　平田左京助殿　御披露