• マルチメディア
  • 高句麗
  • 江西大墓

マルチメディア

江西大墓
Title江西大墓
LanguageEnglish
ReplayTime5m 43s

「高句麗の息吹!江西大墓」
満州と朝鮮半島北部地域の広々とした領土を700年以上もの間支配してきた高句麗。
様々な種族が結集して形成されたこの高句麗は、壮大で華麗な、レベルの高い文化を花開かせました。
その中でも百基以上の墓の中に描かれた壁画は、当時の生活と精神世界をうかがい知ることができる貴重な資料であると同時に、高句麗人の歴史と息吹が感じられる文化遺産としても世界的に高く評価されています。
数多くの高句麗の古墳壁画の中でも、絶頂期の作品とされる江西大墓。
江西大墓は、平安南道江西郡三墓里に位置し、7世紀ごろに作られた壁画古墳です。
墓の墳丘は円形で、大きさは直径51m、高さ9m、内部構造は長さ3mを超える玄室と羨道からなっています。
玄室の四つの壁と天井は、磨き上げられた上質の花崗岩の板石で築造されており、そこに四神図と装飾文様などが描かれてあります。
江西大墓壁画は生き生きとした筆遣いと華麗な彩色効果が美しい高句麗絵画の代表作であり、2004年ユネスコ世界文化遺産に指定され、高い評価を得ています。
しかし、現在の江西大墓の保存状態はその名声にふさわしいものとはいえません。
燦爛たる壁画は色あせ、急速に破損されています。
このまま破損が続けば、本来の姿を取り戻せなくなるかもしれないという切迫した思いから、東北アジア歴史財団は江西大墓のデジタル復元を推進することとなりました。
壁画本来の形態を復元させる過程とデジタル彩色作業を経て、江西大墓壁画は元の姿を取り戻し、今再び絢爛(けんらん)たる姿を私たちの前にあらわしたのです。
新たな形で再びその生き生きとした姿を取り戻した江西大墓壁画古墳。
壁画から、躍動する高句麗人の魂が見て取れるようです。
玄室の四つの壁に描かれた四神図。
東西南北を守っている青龍、白虎、朱雀、玄武の守護神からは、高句麗人の想像力と永久不滅の来世観をうかがい知ることができます。
墓の内部を精気で満たす玄武図。
亀と蛇が絡み合うことで独特な形を作り出している玄武図は、明確な立体表現で描かれており、その姿はまるで生きているかのようです。
見るものを圧倒する力強い青龍図。
スピードが感じられる対角線の構図と青龍の力強さを見せ付ける筆遣いは、青龍壁画の中でも最高傑作といわれるに値するものです。
強烈なパワーで魅了する朱雀図。
今まさに飛び立とうと大きく広げられた翼と、とぐろを巻いた尾は、すぐにでも青空に羽ばたきだしそうなリアリティーに溢れています。
高句麗の気性が感じられる白虎図。
生きているかのような曲線の流れと、今にも吠え出しそうな写実感溢れる白虎の表情は、野獣としての白虎の姿を生き生きと描き出しています。
躍動感と力強さに溢れた四神図とは異なり、天井の壁画はまた別の神秘さを見せてくれます。
天井には神仙思想を反映した仙界が描かれています。
最初の段には忍冬唐草模様が、二番目の段には山岳図と仙人、そして飛天像が、三番目の段の三角の支石には蓮の花模様が、蓋(おお)いの石の中心には黄龍がとぐろを巻いています。
天人像や山岳図は高句麗人の神仙観を感じさせてくれると同時に、当時、山水画が発達したことが見てうかがえます。
このように1500年の時間と空間を越えて華麗に息を吹き返した江西大墓は、壁画古墳の傑作の集大成なのです。
高句麗の誇り高き魂と、覇気が感じられる高句麗四神壁画の傑作、江西大墓。
江西大墓に込められた魂と情熱、そして素晴らしい芸術性は、今の時代を行きぬく私たちに、いつまでも変わりない感動を与えてくれます。

Related Movie
페이지 상단으로 이동하기