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日本の明治産業遺産

歪曲される現場と隠蔽された真実

中学校 社会/歴史 4種
2020年3月に検定通過 ※2021年から使用

国外からの動員

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戦争が総力戦となるなか、日本国内ばかりでなく、植民地や占領地の人々も、労働力や兵力として動員されるようになりました。労働力の不足を補うために、多数の朝鮮人や中国人が日本の鉱山や工場に連れてこられ、低い賃金で厳しい労働を強いられました。また戦争末期になると、朝鮮や台湾では、志願兵制度が改められて徴兵制がしかれ、植民地の人々も「日本軍兵士」として戦場に送られました。多くの朝鮮人女性なども、工場などに送り出されました。
-『中学校社会 歴史的分野』教育出版、245ページ

〈歴史の窓〉 歴史の中の在日韓国・朝鮮人

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1910年の韓国併合のころから、生活苦のために日本に移住して労働者になったり、朝鮮内で制限されていた高等教育を受けるために日本に渡ったりする朝鮮の人々が増えていきました。日中戦争・太平洋戦争の時期には、不足する労働力を補うため、多数の朝鮮人が日本の工場や鉱山などに動員されました。その結果、1945年8月時点で、約200万人の朝鮮人が日本に住んでいました。
戦後、約60万人の朝鮮人が日本に留まりましたが、日本国籍を失って、外国人登録の対象者とされるなど、不安定な地位におかれました。現在でも、約33万人(2017年)の韓国籍・朝鮮籍を有する人々が、特別永住者として日本で暮らしています。そして、このような在日韓国・朝鮮人が、民族差別を受けたり、さまざまな制度で不平等な扱いを受けたりするなどの課題が残されており、その是正に向けた努力がなされています。こうした歴史をふまえて、ともに生きる社会を築いていくことが大切です。
-『中学校社会 歴史的分野』教育出版、257ページ

植民地と占領地

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日本は、植民地や占領地でも、厳しい動員を行いました。
多数の朝鮮人や中国人が、意思に反して日本に連れてこられ、鉱山や工場などで劣悪な条件下で労働を強いられました。こうした動員は女性にもおよび、戦地で働かされた人もいました。戦争末期には徴兵制が朝鮮や台湾でも導入されました。
-『中学校社会―歴史的分野』東京書籍、237ページ

国家総動員体制

戦争の末期には、朝鮮や台湾にも徴兵や徴用が適用され、日本の鉱山や工場などできびしい労働を強いられました。
-『中学校社会―歴史的分野』育鵬社、244ページ
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朝鮮・台湾の人びとと日本の戦争

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戦争が長期化すると、日本政府は、敗戦までに約70万人の朝鮮人を国内の炭鉱などに送り込んだ。長時間の重労働で、食事も不十分だったため、病気になったり、逃亡したりする人も多かった。
さらに、志願や徴兵で、多数の人びとが日本軍に動員された。また、軍属として、日本の占領地にある捕虜収容所の監視人や土木作業などを命じられた。朝鮮からは軍人20万人以上、軍属約15万人、台湾からは軍人約8万人、軍属12万人にのぼった。
一方、朝鮮・台湾の若い女性のなかには、戦地に送られた人たちがいた。この女性たちは、日本軍とともに移動させられ、自分の意志で行動することはできなかった。
-『中学校社会 歴史的分野』学び舎、229ページ

帰れない人びと

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一方、日本にいた朝鮮人は、帰国しようといっせいに博多(福岡県)や下関(山口県)などの港につめかけました。植民地支配によって生活が苦しくなり、朝鮮から日本に渡ってきた人たちや、炭鉱などに強制連行されてきた人たちです。しかし、日本側の船の手配はすすまず、港は人びとであふれました。
-『中学校社会 歴史的分野』学び舎、253ページ

戦争被害への補償

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 1990年代になると、人権を求める世界の流れのなかで、中国人の戦争被害者と遺族が、個人として、謝罪と賠償を求めて裁判を起こしました。しかし、いずれの裁判でも、最終的には日中共同声明などを根拠として、訴えは退けられました。そのようななかで、2007年に最高裁判所が判決に「被害者らの苦痛は極めて大きく、(中略)被害救済の努力が期待される」と付言したことを受けとめて、和解をすすめた企業もあります。この企業は、被害者に謝罪して和解金を支払い、記念碑を建て、強制連行・強制労働の事実を後世に伝える取り組みを続けています。
-『中学校社会 歴史的分野』学び舎、281ページ

 
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