3.独島と東海
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- 学習目標
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独島が国際法上、島として規定されている事実を説明することができる。
日本海の表記の不当性を説明することができる。
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- 思考を開く
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独島は島であるため、国際法上いくつかの領域を持つ。しかし、韓国と日本の間に排他的経済水域が確定されていない区域がある。何故このような問題が発生したのだろうか?
国際法上の独島の地位
独島は国際法上「島」であるため、12海里の と、200海里の排他的経済水域(Exclusive Economic Zone、EEZと略称)を持つことができる。EEZとは、領海基線(baseline)から最大200海里までに至る水域の中から領海を除いた水域である。他国の船舶や航空機は沿岸国のEEZを自由に通航できるが、資源開発や漁業活動などでは制約を受ける。
1996年、韓国と日本がそれぞれ200海里EEZを宣布した結果、両国のEEZに重複する海域が発生した。これに対する両国の海洋境界が必要となったが、境界に対する両国の主張が対立し、暫定的に漁業に関する事項だけを規律する漁業協定が締結された。この漁業協定は、韓・日両国の排他的経済水域に適用される。韓国の領土である独島の領海は、両国の排他的経済水域が確定されていない、俗にいう に含まれていない。中間水域は、将来、韓日両国のEEZの境界が確定されればなくなる暫定的な性格の水域である。
東海の表記問題
東海はわが民族が2,000年以上使用してきた名称である。このような事実は『三国史記』高句麗本紀の東明聖王條(紀元前37年)と広開土大王陵碑の碑文(414年)、『新増東国輿地勝覧』(1531年)に収録された「八道総図」、『輿地図』(18世紀末)に収録された「我国総図」など多数の古文献と古地図で確認できる。19世紀末まで日本は、地図に東海海域を朝鮮海、日本海などと表記しており、西洋では中国海、満州海、東洋海、東海、韓国海、日本海、タタール海など様々な名称で表記していた。しかし、19世紀後半から20世紀前半に至る日本の帝国主義と植民地主義により、国際社会では「東海(EastSea)」の代わりに「日本海(Sea of Japan)」という名称が一般的に使用されている。
大韓民国政府は1991年に国連に加盟した後、1992年 において東海海域の名称を日本海と単独表記することは不当であると主張した。国際社会は二国間で地名に関する紛争が発生した場合、解決に至るまでは地名を併記するよう勧告している。韓国はEast Sea/Sea of Japanと併記することを主張しているが、日本は東海海域の名称を日本海と単独表記すること以外に、どのような地名も受け入れられないとの立場を固守している。
東海と日本海という名称を併記する傾向
これまで韓国政府と民間団体は、東海の名称が国際社会で広く使われるように努力してきた。その結果、世界各国の地図制作者が発行した地図には「東海/日本海」と併記される傾向になっている。
日本の外務省と韓国の外交通商部の調査結果によると、2000年(日本調査)2.8%、2005年(日本調査)10.8%、2007年(韓国調査)23.8%、そして2009年(韓国調査)には28.07%が東海/日本海と併記していることが明らかとなった。
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- 国際社会で日本海という名称が普及した理由
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1929年に から発行された『海洋と海の境界』を機に、この時から日本海(Japan Sea)が国際名称として登載された。1937年に改訂版が出た当時は未だ日本の植民地であり、1953年に第3次修正版が発刊された時は朝鮮戦争で混乱した時期であったため、訂正を要求することができなかった。
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- 活動 1
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東海の名称と関連して、国立海洋調査院と東海フォーラムのウェブサイトを訪問してみよう。また、東北亜歴史財団が制作した「東海」動画[独島研究所(
)>広報&行事>独島広報物>映像物>東海]を視聴して、東海の表記問題について討論してみよう。