序章 現代東北アジアと歴史教育の役割
第一部 東北アジア4国·地域の自国史教科書の戦後の変化
第一章 日本
1. ｢戦後民主主義」時代
2. ｢冷戦」時代
3. ｢ポスト冷戦」時代
第二章 中国
1. 中国の自国史教科書に関する説明
2. 中国の歴史教科書における前近代史に関する記述の変化
3. 近代史
4. 現代史
第三章 韓国
1. 叙述の量から読み取れる変化
2. 叙述の中身から読み取れる変化
3. 中身が作られていく過程
第四章 台湾
1. 構成と記述の変化
2. 単一主義から多民族主義へ
3. 近隣諸国との関係と交流
4. 台湾史の登場
5. 日本の植民地統治
6. 国民党本位の叙述から客観的叙述へ
補章1 日本の世界史教科書
1. 山川『詳説世界史』の初期と現行との比較
2. 教科書の内容面の変化
3. 1990年代以降の新しい教科書
第二部 東北アジア4国歴史教科書の関連性と比較
第五章 戦後
1. 1945年以前と現在の国家との関係
2. 冷戦と分断国家―歴史教科書と政治
3. 経済発展をどのように描くか
4. 政治的民主化
5. 東北アジア諸国·諸地域の互いの関係をどのように見ているか
第六章 相互交流
1. 前近代
2. 近現代
3. 政治·外交などで共通する事項をどう記述しているか
第七章 文化や技術の伝播·受容
1. 隋·唐を中心とする東アジア文化圏が成立した頃
2. 近代化を迎える時期の技術や文化の伝播の記述について
3. 20世紀初頭における文化や技術の伝播について
第八章 戦争
1. 使用する教科書と比較する項目の選択
2. 何が記述されていないのか
3. どう記述されているのか
第九章 日本の歴史教科書：植民地支配に関する記述
1. はじめに
2. 項目別の記述の変化
第十章 韓国·台湾の歴史教科書：植民地に関する記述
1. 植民地化の過程
2. 植民地支配·統治と抵抗
3. 植民地の独立とその影響
補章2 日本の中学校の歴史教科書：『新しい社会 歴史』を中心に
1. 新版の二大特色
2. 調査研究活動の重視―中学校学習指導要領を反映
3. 世界史に関する記述の削除と簡略化
4. 東アジアの前近代に関する記述の変化
5. 日本の前近代に関する記述
6. 近代史の記述
7. 身分制度、部落問題の重視
終章 歴史教育の問題点とその改善策
1. 歴史教育の制度的な問題点とその改善策
2. 歴史教科書の内容的な問題点とその改善策