1. 世界の動きの中でよむ日本の歴史教科書問題 　国内の批判／海外の批判
　 五つの論点
　 世界各地で類似の現象が
　 正解は―
　 経済のグローバル化と国家主義の台頭
　 国民国家の壁の低下と社会の不安定さ
　 不安定就業社会と公正なルールの欠如
　 若者たちの不安
　 拡大する階層格差と機会不平等
　 ｢やる気と努力」の格差の広がり
　 ｢国民」の一体性を強調する ｢つくる会」教科書の登場
　 リアルな目で、グローバルに、歴史的に
　 ｢せめて実直な精神だけは」
　 東アジアの中の日本
　 補·｢東アジア地域史」の試み
　 グローバル、リージョナル、ナショナル、ローカルの視点から
2. 歴史教科書をめぐる政治的言説とその特徴
　 ｢日本人の物語」とは
　 伊藤氏への疑問
　 ｢慰安婦」記述削除を求める緊急アピール
　 文部大臣との面談
　 ｢『日本』を表現しうる日本人像への渇望」
　 著者の自由尊重
　 ｢自国の正史の回復」
　 ｢歴史は科学ではない」について
　 歴史教育の目的は
　 ｢歴史の置き換え」の背景
　 戦後教科書への政治的言説
　 リヴィジョニズムとファンダメンタリズム
3. 敗戦以後における歴史教科書問題―年表
　 三度目の歴史教科書問題
　 教科書検定に関する事実経過
　 一九八二年の教科書問題をめぐる議論
　 一九八六年の教科書問題
　 国際的な協力へ