第一部 歴史修正主義のとく量と日本人の戦争認識
Ⅰ. ｢自由主義史観」批判
1. ｢自由主義史観」の特徴と問題点
2. ｢自由主義史観」における｢戦略論」導入の問題点
3. ｢数量データ」の利用方法
Ⅱ. ｢司馬史観」批判
1. ｢司馬史観」のフィクション手法
2. 同時代私的な歴史把握の問題点
3. 明治と昭和の連続性を無視する歴史認識
Ⅲ. 歴史修正主義を支える戦争観
1. 歴史修正主義の｢養分」となっている戦争観
2. ｢克服されていない戦争観」の克服
Ⅳ. 小林よしのり｢戦争論」批判
1. 大東亜戦争肯定論、解放戦争論の虚構
2. ｢戦争論」に真の戦争論なし
3. 戦争の個別事例に対する｢戦争論」誤り
Ⅴ. ｢新しい歴史教科書をつくる会」教科書批判
1. ｢つくる会」の思想的変遷
2. ｢つくる会」歴史教科書の歴史認識の問題点
3. ｢つくる会」歴史教科書の歴史叙述の特徴と問題点
第二部 歴史修正主義克服のための課題
Ⅰ. 歴史修正主義の台頭の要因
1. 新しい戦争、平和教育を求める潜在的要求
2. 日本社会に伏在するフラストレーション
Ⅱ. 現代における<戦争責任>とは何か
1. <戦争責任>研究の広がりと深まり
2. 今日におくる<戦争責任>の追及とは
3. 天皇をめぐる<戦争責任>論
Ⅲ. 戦争非体験世代の<戦争責任>
1. ｢戦争論」はなぜ売れたか
2. ｢戦争論」批判の二つの留意点
3. 歴史修正主義を克服するための戦後世代の戦争責任論
Ⅳ. 歴史教育と歴史認識
1. 本当に<戦争責任>は問われたのか
2. 大学生の<戦争責任>は大丈夫か
3. イメージから実態把握の教育へ